外在化

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聞き慣れない言葉ですね『外在化』
でも、案外身近にあります。
たとえば、診断名。

のどが痛い
熱が出た

そんなとき、病院へいくとたいてい『風邪』という診断名がつきますよね。

普通は、自分が悪いから、のどが痛くなって、熱が出たなんて思わない。

『風邪』という病気にかかったせいで、のどが痛くなって、熱が出たと思う訳です。

症状の原因は自分ではなく、『風邪』。

これが外在化です。

もう少し、わかりやすく説明します。

学力はあるのに、数字だけが理解できない。
スラスラ本は読めるのに、いくら練習しても漢字が覚えられない。
簡単な図解なのに、ノートの左から右へ写せない

これらは、学習障害と呼ばれる子どもたちの困難さの一部です。

学習障害の子どもたちは、ほかの事ができてしまうので、極一部のできないことが大変わかりにくい子どもたちです。

それゆえに、どうしてそれだけができないのか本人にもわかりませんし、他の人にもかわってもらいにくいという大変な困難さを持っています。

そして、その困難さゆえに、劣等感がどんどん強くなっていってしまいます。

劣等感が強くなりすぎると、不登校になったり、行動が粗野になったり、逆に自分の殻に閉じこもったりと、二次障害を起こしてしまう子もいます。

この子たちの困難さは、決してその子たちのせいではありません。
学習障害というもののためです。

風邪と同じです。

自分が悪くてのどが痛くて、熱が出た訳ではないのです。
風邪のせいで、のどが痛くて、熱が出たのです。

この子たちの困難さも、この子たちが悪いのではありません。
学習障害が困難さを持って来ているのです。

できないのは学習障害のためなので、劣等感を持つ必要は全くありません。

風邪のときに薬を飲むように、学習障害に対する支援をしてもらって、学習障害を小さくしていけばいいのです。

学習障害、広汎性発達障害などの診断名をつけることには、賛否両論があるかと思います。

今日のブログでは、診断名を付ける事がよいと言っている訳では決してありません。

診断名を付ける事が、目的ではないのです。

診断名がつくことで、子どもたちが自分を攻める事がなくなったり、劣等感を持つ事がなくなるのなら、それを利用すればいいのです。

診断名は、その子が持っている困難さの外在化の一つです。

外在化はこのように、本人や家族に原因を求めない、その他に原因があるのでこうなってますよと言えるアイテムです。

アイテムですので、その子の問題解決に有効ならば手に入れればいいですし、必要がなければ手に入れる必要もないのです。

そして、アイテムなので、道具として有効に使う事ができるのです。

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