話しの整理の仕方−2

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前回は、

話しは、①事実《fact》 ②解釈・認知《think》 ③感情・気持ち の3つが混合されて話されている。

面談の場面では、この3つのことをそれぞれのチャンネルを入れ替えながら聞いて行く必要がある。

そうしないと、話し手の認知に巻き込まれてしまいやすい

ということでした。

では、なぜ、そのような巻き込まれが起きるのでしょうか?

お母さんの話しは、
「息子はすぐに切れて、物を壊すんです。もう、どうしたらいいのかわかりません。」
でした。

この子をどんな子だと思ったでしょうか?

すぐに切れて、物を壊すというような激しい部分を持っている子だと思った方も少なくなかったのではないでしょうか。

それは、物を壊すという事実《fact》に対するお母さんのすぐに切れる息子という認知《think》をそのまま鵜呑みにしてしまったからです。

お母さんは、決して嘘を言っていたり、大げさに言っているのではありません。
お母さんにとって息子は、すぐに切れる子なのです。
それは、そうお母さんが認知しているからです。

これはお母さんの事実に対する認知なので、それ自体が良い悪いということはありません。
物を壊すという事実に対するそれがお母さんの認知だということだけです。

そして、その認知が、もうどうしたらいいのかわからないという気持ち《feel》を呼び起こしている状況に、お母さんが今いるということです。

日常生活の中では、話される事の認知の部分をそのまま鵜呑みにしても、支障があることはほとんどありません。
ですので、相手の認知をそのまま受け取るということが、私たちの普通になっています。
面談の場面でも、意識して3つのチャンネルを切り替えて行かないと、そうしてしまいます。

教師の方が、面談という場で、問題に対するに相手(この場合はお母さん)の認知を鵜呑みにしてしまうと、お母さんの認知がそのまま教師の認知となってしまい、事実がゆがんでしまう事が少なくありません。

これが、お母さんの認知に巻き込まれるということです。

巻き込まれてしまうと、支援はゆがんだ事実に対する支援となってしまいます。
その結果、問題は何も変わらないという事が起きます。

次回は、話しの整理の仕方の3回目、どうしたら巻き込まれないかについて書いて行きます。

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