話しの整理の仕方−1
お母さんとの面談をしていた一場面です。
母:「息子はすぐに切れて、物を壊すんです。もう、どうしたらいいのかわかりません。」
と涙ながらに話したとします。
この子をどんな子だと思いますか?
面談は、困っている現状に何かしらの変化を起こすために行います。
つまり、言葉を使って、変化を起こそうとするのが面談です。
では、言葉を使う面談で、どのように話しを整理して行ったら、変化に近づけるのでしょう。
語られる話しの中身には、3つの種類があります。
① 事実《fact》
② 解釈・認知《think》
③ 感情・気持ち《feel》
の3つです。
会話は、この3つの事が混合して語られます。
日常会話では、3つのことが混合して語られても、全く支障ありませんし、それが普通です。
しかし、面談の場面で語られる事は、この3つのことをそれぞれのチャンネルを入れ替えながら聞いて行く必要があります。
最初に出てお母さんの話しです。
母:「息子はすぐに切れて、物を壊すんです。もう、どうしたらいいのかわかりません。」
この話しを3つのチャンネルに分けてみましょう。
この話しの中で、事実はどこでしょう?
① 事実《fact》は、『物を壊す』だけです。
では、『息子はすぐに切れて』は、どのチャンネルの話しでしょうか?
これは、①事実《fact》=『物を壊す』に対しての、お母さんの認知です(②解釈・認知《think》)。
では、『もう、どうしたらいいのかわかりません。』は、どのチャンネルの話しでしょうか?
もうおわかりかと思いますが、物を壊す息子をすぐに切れる息子だと認知して、そして、もどうしたらいいのかわからないという気持ちの部分(③感情・気持ち《feel》)を話しています。
このように、この短い話しの中にでも、3つのことが混合して話されています。
なぜ、話しをこの3つのチャンネルを入れ替えながら聞かないといけないか・・・
そうしないと、話し手の(この場合はお母さん)の認知と感情に巻き込まれてしまうということが起きるからです。
では、なぜ、そのような巻き込まれが起きるのか?
そして、どうしたら、巻き込まれないかについて、次回書きたいと思います。
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