家族の不思議 ー世代間境界1ー

画像の説明

家族を見るときのポイントの一つは、世代間境界です。

世代間境界とは、祖父母世代、親世代、子ども世代というように、世代を分けている境界の事です。
下の図の太線が、世代間境界となります。

家族1

この世代間境界が、きちんと引かれているかどうかがポイントとなります。

世代間境界があやふやになっていたり、線がグチャグチャだったり、世代間でない所に引かれていたりすると、子どもは症状を出しやすくなります。

家族2

この家族の場合は、お父さんとお母さんの間で、世代間境界が引かれてしまっています。

お父さんは、お母さんのパートナーである父親のポジションではなく、まだ息子というポジションにいます。

祖父母+息子(お父さん)と、お母さん+子どもたちの間で、世代間境界が引かれるような家族バランスになっています。
世代間境界が狂ってしまっている例です。

家族3

この家族は、逆にお母さんが娘のポジションのままの家族です。

お母さんが、まだ、祖父母の娘のポジションなので、不在となっているお母さんのポジションに祖母が入って、母親機能の補填をしています。

補っているので良いように見えますが、お母さんがいるのに、他の人がお母さんのポジションに入っても、子どもにとっては、おかあさんのポジションの人とはなりません。

おかあさんが居る場合、子どもにとって、おばあちゃんはおばあちゃんのポジションの人であり、おかあさんのポジションに来る人は、おかあさんだけなのです。

しかし、世代間境界が狂ってしまっていることが、悪い事だと言っているのではありません。

世代間境界が狂っていても、子どもが何も症状を出さず、家族の誰も困っていないようでしたら、それはそれでOKです。

良い悪いの問題ではなく、家族を知り、家族の理解に繋がるポイントの一つが、世代間境界という視点だということです。

次回は、世代間境界から見たバラバラ家族と団子家族について書いてみます。

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コメント

  • 家族はどんなもの?

    世代間境界ってわかるようでわからないですね。家族の最小の始まりが夫婦と考えると、その子供、その人たちの父母、相互に影響し合って家族が動くのだろうと思います。症状をだしている人の背景理解に、家族図、家族図の中の人たちの影響のしかた(これを世代間境界と呼ぶのかな)などわからないとです。


  • 良い視点をいただきました!

    スッと頭と心に入ってきました。解決の糸口になりそうです。


  • Re: 家族はどんなもの?

    >>1 コメント、ありがとうございます。あまり聞き慣れない言葉だと思います。しかし、理屈は難しくありません。23日のブログを読んでいただけるともっとわかりやすいかと思います。事例などあげながら、また、書いて行きたいと思っています。


  • Re: 良い視点をいただきました!

    >>2 mikiさん コメントありがとうございます。お役に当てれば嬉しいです♪



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